冬作業といえば剪定作業! 昨年伸びた枝を切ったり、曲げたりと、来年の梨の準備を行います。この作業を剪定(せんてい)作業と言い、今年、良い梨ができるかがここで大きく変わる作業です。剪定作業も大きく分けて2段階あります。
1段階目は、「絶対必要ないだろー、邪魔になる・・」的な枝を切る作業
2段階目は、「この枝はこっちに、その枝はあっちに固定」的な枝を誘引(ゆういん:ひっぱる)作業
まず、1段階目を果樹園内してから2段階目にはいります。
なぜなら!1段階目を早くしてしまわないと雪が積もった時梨の木に重くのしかかるからなのです。
雪が落ちやすくするためにも早めに作業します。
農園内では剪定した大量の枝を拾い、どんどん焚いていきます。
生木ぼうぼう!!
火力があれば生木は燃えます。
火力と煙がすごいです。
もちろん、慣れているとはいえ危ないので、風の強い日は燃やしません。
雨の中や雨上がりなど、条件を見ながら燃やしてしています。
花粉採取用の木の枝を切っています。
園内には梨の実をつける木以外に、花粉を採取するための木があります。
品種的に特別な木という訳ではなく、同じ梨の木です。
枝をどんどん切って束ねます。
この枝をハウスにいれ、開花させます。
ハウスの中はホカホカなので、どんどん開花していきます。
お伝えしにくいのですが、独特な香りがただよっています。
そして、開花した花の部分をちぎっていきます。
集めた花を専用の機械にいれて、花粉部分だけにします。
園内の梨の花が咲き始めました。
先日採取した花粉を、筆で受粉させていきます。
少し触れるだけで交配完了です。
一年に一回しかなく、2〜3日でしかできない大切で重要な作業・・・・
しかも天候に左右されてしまうので、気が抜けません。
花粉を小さな容器にいれて持ち歩きます。
白い花がポンポン咲いて可愛いです。
一気に開花する訳ではなく、木や場所によって早い遅いがあるので、開花スピードを見ながら合わせるように交配をすすめていきます。
摘果とは、良い梨を選んで悪い梨を取る事で、その分の栄養分を良い梨に集中させるための作業です。
沢山ある中で良いものだけを残し、残した果実に力を集中させる、とても重要な作業であります。
交配作業が上手にいっていれば、6果〜8果ほどの中から一つだけ残します。
1日中腕をあげたままの作業で、地味にハードな作業ですが、作業が早ければ早いほど、多くの栄養分を無駄にすることなく、大きな梨になるのです。
全国的に栽培されている「梨」は普通、1枚しか袋をかけませんが、鳥取県の特産である二十世紀梨は「小袋」と「大袋」の二つの袋を梨に一つ一つかけていきます。
袋掛けの目的は二つあり、一つの目的は、梨の見た目を良くするためです。袋をかけることで、梨の表面を綺麗に栽培することが出来るのです。
二つ目は、病気から守る為です。梨の実にも服を着させることで多くの病気から身を守るのです。
「あられ・ひょう」などの被害にあった梨や、虫食いにあったものを除いて袋をかけていきます。
ちなみに、この袋かけ・・・たにがみ農園では、10万枚かけます。1日一人4000枚かければ上出来といわれるこの作業・・・・おおよそ一ヶ月ほどかけて終わらせます。
誰か・・作業手伝ってみませんか?
大袋には紙でできているのですが、2枚重なって頑丈になっている袋と1枚だけの薄い袋があります。
どちらもおなじ下準備を行うのですが、効果を発揮するのが2重の頑丈な袋です。
袋かけは手作業なのですが、袋がとても硬くて肩がこります。
そこで、少しでも軽減するために袋を柔らかくする作業が必要になります。
ポイントは適度な湿り具合!
水につけますが、つけすぎずにしめらせる必要があります。
たにがみ農園は、袋の口の部分を中心に濡らし、下に浸透するようにたてます。
待つこと2日・・・・袋を止めるときの力が全くいらなくなります!
小さな白い小袋に続き、さらに大きな袋をかけていきます。
これもまた一つ一つ手作業で約10万袋をかけていきます。
おおよそ1ヶ月近くかかります。
これもまた、病害虫からなしを守ったりすることで農薬を減らしたり、梨の表面を守ったりと・・・無くてはならない「大袋」でございます。
いよいよ収穫の時です!
早く収穫ができる品種は、早生二十世紀梨という梨です。
梨業界では、たくさんの梨の品種を組み合わせて、収穫時期を調整しております!
8月上旬の早生二十世紀梨から始まり、11月中下旬に収穫する王秋梨まで長い長い収穫がこれから始まります!
草刈りは大切な作業。
草を刈ることで歩きやすくなるし風通しもよくなる。
でも、手で持つ草刈り機で刈ると時間もかかるし、なにより重労働…。
何か飛んできたら怖いし。
草刈りマシーンは車みたいに走れば刈れるので、
時間の短縮もできるし、体力的にも大変な草刈り作業が一気に進みます。
長い歳月をかけてたにがみ農園全員で育てた梨をいよいよ出荷!
鳥取から遠く離れた地域の方、梨を待ち望んでくれてる方、まだ本当に美味しい梨を食べてことのない方、そんな方を思い浮かべて出荷しています。
たにがみ農園は、新鮮なうちにお届けしたいという信念のもと、バタバタしながら全国の皆さんへ大事な梨を送り出しています。